さとう歯科口腔外科クリニックのスタッフIです。歯ブラシの硬さは、「硬い」「普通」「柔らかい」の3種類が一般的ですが、皆さんは、どういう基準でブラシの硬さを選んでいますか?
「硬い」と汚れがいっぱいとれそう、お好みの硬さがある、こだわりはなく家にあるものを使っている。など、様々な理由がありそうです。
普段何気なく使っている歯ブラシの毛の硬さにも、それぞれメリット・デメリットがあります。今回は、ブラシの硬さによる違いを紹介し、選び方の基準についてお伝えしていきます。
ご自身にあった歯ブラシ選びは、歯磨きの質を上げ、結果として虫歯や歯周病の予防に繋がります。ぜひ次の歯ブラシを選ぶ際の参考にしてください!
「硬い」歯ブラシのメリット・デメリット
はじめに、硬い歯ブラシについてご紹介します。硬い歯ブラシで、力強く歯磨きをすると出血する可能性があるため、この歯ブラシを使う場合には、力を入れすぎないように使用しましょう。歯を磨く力が弱い方は、硬い歯ブラシを使うのも1つの手段と言えます。
硬い歯ブラシは、しっかりと磨けるため汚れを落とす効果が高いと言われています。また、歯のぬめりなども取り除けるため、磨き終わりにスッキリとした感じが強いです。ご自身の歯肉に厚みがあり出血しない方は、この歯ブラシを好んで使う傾向があります。
- しっかりと磨けるため、汚れを落とす効果が高い
- 歯のぬめりなども取り除けるため、磨き終わりがすっきりする
- 歯や歯茎を傷つけてしまうことがある
- 歯や歯茎をすり減らしてしまうことがある
「普通」歯ブラシのメリット・デメリット
次に、硬さ普通の歯ブラシについてです。名前のイメージのとおりに万人にとって使いやすい規格となっており、歯ブラシ選びに悩んでいる方はまずは「普通」と言われる硬さを試してから、「硬め」「柔らかめ」を検討するのも良いでしょう。
デメリットは、硬い歯ブラシと比べて少しだけ耐久性が劣るというものです。メリットは、歯と歯茎の境目や、歯と歯の間にアプローチがしやすいこと、子どもから大人まで扱いやすいということが言えます。
- 「柔らかい」歯ブラシと比べると、汚れを落とす効果が高い
- 歯と歯茎の境目や、歯と歯の間にアプローチしやすい
- 子どもから大人まで扱いやすい
- 「硬い」歯ブラシと比べると、やや耐久性が劣る
「柔らかい」歯ブラシのメリット・デメリット
最後に柔らかい歯ブラシについてです。柔らかい歯ブラシは、刺激が少ないため優しく歯を磨けるため、歯や歯茎を傷つけにくくなっています。また、細かいところまで毛先が届きやすくなっているのが特徴的です。しかし、汚れを落とす効果は低くなってしまうため、丁寧に歯を磨く必要があります。
- 刺激が少なく優しく磨ける
- 細かいところまで毛先が届きやすい
- 毛先がやわらかいため、歯や歯茎を傷つけにくい
- 汚れを落とす効果が低いため、丁寧に磨く必要がある
歯ブラシの選び方に悩んだらこれ!ケース別の推奨
ここまで歯ブラシの硬さによるメリットとデメリットをお伝えしてきましたが、自分自身が、どの硬さの歯ブラシを使うか迷っている、歯ブラシの硬さを変えようと思っている場合はここを参考にしてみてください。
「硬い」歯ブラシがおすすめの方
- 歯質が硬い方
- 歯肉に厚みがありまったく出血しない方
- 歯を磨く力が弱い方
「普通」歯ブラシがおすすめの方
- 歯と歯茎が健康な方
- 歯肉が下がっていない、または上がっていない方
「柔らかい」ブラシがおすすめの方
- 歯質が柔らかい方
- 長時間歯磨きをしたい方
- 歯肉が下がってはれている方
- ブラッシング時に出血がある方
自分に合った硬さや大きさの歯ブラシを選ぶことは、非常に大事!
歯ブラシの硬さを考える前に、まずは歯茎の状態を確認することを推奨します。歯ブラシの硬さはあくまでも、あなたの歯茎の状態や虫歯予防、歯周病予防などのケアの目的に合わせて選ぶと良いでしょう。自分に合っている歯ブラシを使うと、歯磨きの効率が上がり、歯や歯茎も健康な状態になります。
しかし、自分に合っていない場合には磨き残しや歯茎を傷つけてしまう原因になっているかもしれませんし、逆効果になっていることもあります。 「歯茎の腫れ・出血の有無」を確認する意味でも、まずは歯医者で相談してみると安心です。また磨き方についても、アドバイスを貰えるでしょう。あなたの歯の形や、口の大きさに合わせて、歯ブラシの大きさも変えていくことが大切です。